黄体機能不全って何!?11の原因や症状!病院での検査や治療に基礎体温の詳しい見方

黄体機能不全という言葉を聞いたことがありますか?

患う人は多く、放っておくと不妊の原因にもなっていると言われる症状です。

原因については明確になっていない部分も多いそうですが、基礎体温表から発見できる可能性も高く、病院での検査や治療方法もあり、日常生活での改善や予防もできると言われる症状です。

そんな黄体機能不全の原因や症状、検査法や判断基準、予防改善や治療方法、おススメのサプリメントまでご紹介します。

黄体機能不全の症状 

まずは黄体機能不全にはどのような症状があるのか見ていきましょう。

黄体ホルモンの不足

黄体ホルモンについてふれる前に、女性ホルモンを簡単にお伝えします女性ホルモンは、丸みを帯びたからだや、柔らかい皮膚など、女性が女性らしい体つきを保つため、また妊娠目的のために分泌を調整し、その分泌量の急激な変化は、体がその変化に追い付こうとして、身体だけでなく精神面でも不調を引き起こしたりします。

女性ホルモンにはエストロゲンと呼ばれる卵巣にある「卵巣ホルモン」と、プロゲステロンと呼ばれる「黄体ホルモン」があります。

今回は「黄体ホルモン」が正常に分泌されない、「黄体機能不全」についてお伝えしたいと思います。

黄体ホルモンとは、卵巣にある卵子を含んだ卵胞が排卵後に変化したものを「黄体」と呼び、そこから分泌されるホルモンです。

黄体ホルモンは、受精卵がいつでも着床しやすいように、子宮内膜を柔らかくするように働きかけ、受精卵を受け入れる準備をします。この黄体ホルモンが、加齢などにより正常に分泌されなくなることがあります。

この場合体の不調として、筋肉の緊張、短期になる、不安を伴う不眠症、病気としては、月経過多、子宮筋腫、子宮内膜症、無月経、子宮出血などの症状を引き起こします。

妊娠と深い関わりのある黄体ホルモンですが、卵巣ホルモンの分泌が多くなると、それを抑え甲状腺機能不全や、子宮がん、乳がんを防ぐ働きもしています。

これらの症状から、加齢と共に分泌が減少する黄体ホルモンが、若くして減少するということは、不妊につながることが考えられます。

これには黄体機能不全が考えられ、子宮内膜に受精卵が着床できない、着床に至ってもそれを維持することが出来ないことから、初期の段階での流産になってしまします。

この場合は排卵誘発剤使用後に、黄体ホルモンの補充をするなどの、黄体機能不全から正常な状態へと、治療をしていきます。

月経周期が短い

月経初日から次の月経の前日までの日数(月経周期)は、25日~38日が正常範囲とされていますが、黄体機能不全の場合は、排卵後の黄体期(高温期)が安定して持続せず、極端に高温期が短いまま月経が起こってしまうことがあるそうです。

つまり、黄体期の正常範囲は11日から14日間ほどですが、黄体機能不全では黄体期がこの範囲より短くなり、その結果、月経周期自体が短くなるということのようです。

参考

女性の病気について日本女性心身医学会

生理前出血がある

月経のとき以外に不正に性器から出血がある場合を「不正性器出血」と呼び、不正性器出血には「妊娠にともなう出血」「器質性出血」「機能性出血」などがありますが、黄体機能不全の場合は、機能性出血に該当するようです。

機能性性器出血は、ホルモンバランスがくずれることによって起こるもので、黄体機能不全の場合は月経前に少量の出血が続くそうです。

これは、黄体機能不排卵後の黄体が早期に退行して、女性ホルモンが低下するためだと言われています。

妊娠しにくい

黄体ホルモンは”妊娠維持ホルモン”と呼ばれるほど、妊娠においてとても重要なホルモンだと言われています。

この黄体ホルモンの働きによって、子宮内膜が柔らかく厚みのあるふかふかのお布団のようになり、受精卵にとって居心地のよい環境にしてくれます。

着床ができなかった場合は、お布団を片付けるように、月経となって体外に排出されます。

しかし、この黄体ホルモンが十分に分泌されていないと子宮内膜の形成がうまくいかず(薄くなる)、受精卵が着床しにくくなり、妊娠しにくい体になってしまうそうです。

また、このことを「黄体機能不全による不妊」といい、不妊症の約10%を占めていると言われています。

流産しやすい

妊娠22週未満の妊娠さんが妊娠の継続を中断してしまうことを「流産」と言い、さまざまな原因があると考えられていますが、そのうちの1つが黄体機能不全です。

うまく着床しても、妊娠を維持する黄体機能が悪く、黄体ホルモンの分泌が悪いとせっかく授かった命を流産する可能性があるそうです。

受精卵が着床しづらい(妊娠しにくい)だけでなく、流産しやすい可能性があるなんて、妊娠維持には黄体ホルモンの働きは欠かすことが出来ない重要な問題だと言うことですね。

黄体機能不全の原因 
黄体機能不全の原因は多様で、断定しきれないとも言われていますが、およそ以下のようなものが原因であると考えられています。

ストレス

女性ホルモンはストレスの影響を受けやすいと言われますが、その理由の1つは、自律神経の調節や、意識や神経など、臭覚以外の働きに重要な役割を果たす、間脳の中の視床下部に、排卵に関わる内分泌の中枢があることがあげられます。

自律神経の中枢と、排卵に関わるホルモンの中枢が同じということで、精神面でスムーズに解消できないことや、体を休めることができない肉体的ストレスが影響し、卵巣ホルモンのエストロゲンや、黄体ホルモンのプロゲステロンの分泌にも大きく左右される結果となります。

冷え・血行不良

西洋医学には「冷え」というものはないと言われていますが、体の熱は筋肉が作り出すのですが、女性はその筋肉が少ないため、冷え性になりやすいと考えられています。

冷え性とは、極端に気温が低いわけでもないのに、皮膚の表面温度が低く、血の流れも悪くなり、手足が冷たくなります。生活の中で、動作がしにくく、冷えで寝つきも悪く、深い眠りにつけない状態のことを言います。

その原因は、自律神経が関係していて、血液の流れが悪くなっていると考えられます。

自律神経は血管をコントロールしていますが、交感神経が副交感神経をより優位になると、血管が収縮し、血液の流れを低下させます。

特に女性に多くみられ、ホルモンバランスが密接に関係していると言われています。

そして、漢方医学(東洋医学)では、体、特に下半身の冷えが不妊症原因であるという考えかたがあります。体が冷えると本来の機能を妨げるといわれています。

心臓より下にある下半身は、ふくらはぎの筋肉を使って、血液を上に流すため、ここが弱くなるとその機能も低下し、流れが悪くなった血液は冷めます。

子宮は血液が多く集まる場所であり、冷めた血液により、卵巣・黄体機能不全が生じやすくなります。

消化器系の機能低下

漢方医学(東洋医学)は生殖能力の低下に「腎」の機能を重要視しています

「腎陽虚」というエネルギーが黄体機能不全に関係していて、腎のエネルギーが弱いと、生殖力の低下をきたし、卵胞の育成能力も機能が低下し、卵胞から黄体に変化できず、黄体機能不全という状態になると言われています。

漢方医学では、血液の流れや臓器からも、黄体機能不全に影響していると考えられています。

「肝」も自律神経に影響を与えると言われています。気が滞る「肝鬱」のでは、些細なことが気に障るイライラ状態になります。

血液が体内をうまく循環することができない「於血」、疲労の蓄積や慢性疾患などで血液が滞るために起こる「血熱」、不規則な食生活、偏食、度を越した飲酒などで消化器系の働きができていない「脾虚」があります。

糖尿病

黄体機能不全と糖尿病の因果関係はまだ明確ではないとの指摘も見られますが、糖尿病などの全身性の病気が原因で卵巣機能不全になり、黄体機能不全の症状を示すという見方もあるようです。

ちなみに、糖尿病とは、膵臓から出されるインスリンというホルモンの作用が不足し、ブドウ糖を体内でうまく利用できなくなり、血液中のブドウ糖濃度である血糖値が高くなる状態(高血糖)が継続する病気です。

甲状腺ホルモンの異常

甲状腺は首の、のどぼとけの下にあり、蝶の形に似ていて、脳下垂体からホルモンを分泌しています。

甲状腺から分泌されるホルモンには、新陳代謝の働きをよくする、交感神経の刺激や、胎児や子供の成長や発達にかかせないホルモンです。

黄体ホルモンに影響がある甲状腺の病気に、甲状腺機能低下症があります。

症状としては疲労感、むくみ、便秘や月経異常などがあります。甲状腺の機能が低下するということは、代謝機能が低下し、体に影響を与えます。

産後にも一過性の甲状腺機能低下症がみられることがありますが、治療にはいたりません。

甲状腺ホルモンと、女性ホルモンとは脳から指令を受ける場所も違いますが、ホルモンの働きとして、妊娠中は胎児へホルモンを運ぶ役割もあり、そこが異常をきたすと、黄体機能不全だけでなく、妊娠全般について、重要な働きをするホルモンであるといえます。

高プラクチン血症

出産をすると、母乳を出すために、「プロラクチン」というホルモンが分泌されます。

このホルモンは、通常出産の時に、脳下垂体から分泌されますが、出産とは関係なく大量に分泌されてしまう、高プロラクチン血症という病気があります。

原因は、脳下垂体に小さな良性の腫瘍や抗うつ薬、向精神薬、降圧剤、睡眠薬、胃腸薬、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)、経口避妊薬などの薬の副作用、甲状腺機能の低下などさまざまあるようですが、このホルモンには生理や排卵を抑える働きがあるため、黄体機能不全や 排卵障害を招く原因になることがあるようです。

基礎体温表からわかる黄体機能不全 

黄体機能不全かどうかには基礎体温グラフが欠かせないと言われるほど、基礎体温表から分かることがたくさんあるそうです。具体的にどのようなグラフになるのかご紹介します。

高温期が10以内

ほとんどの基礎体温表では、36.7℃以上を高温期の目安として、わかりやすく表示されていますが、人によって基礎体温が違いますので、ご自身の一定期間のデータで、高温期を判断されるといいと思います。

先ほども述べたように、通常はこの高温期が11日~14日程度続くのですが、この日数が10日以内の場合、黄体機能不全を疑うそうです。

高温期が途中で一時的に下がる

通常、高温期は次の月経まで続きますが、高温期の途中で体温が急にガクッと下がったり、生理が近づくと体温が下がることがあり、このような場合、 医学的診断ではでは黄体機能不全が疑われます。

また漢方医学では、 人の体の構成の中で「気」を「陽気」と位置付け、西洋医学でいう「機能」に当てはめて考えます。

高温期を保つことができない人は、陽気を満たすことができない、機能低下の状態であると考え、高温期に陽気を補う、機能回復をはかることが、体温を維持する上で大切です。